No.236
2007.12.25
 

今年を振り返って(特別編)

1.「偽」から「信」へ
今年を一言で表現すれば「偽(ぎ)」だという。確かに何とも情けない一年であったように思う。
「耐震偽装」も「食品偽装」もそうだが社保庁の「偽」は最も罪が大きい。許せない思いだ。責任ある仕事をしてこなかったのだから社保庁全職員の給与を過去40年間に亘って全額返してもらいたい位だ。そう言えば防衛省の「偽」もあった。更には「NOVA」や「グッドウィル」「船場吉兆」のように一時マスコミにもてはやされながら陥落していった「偽装トップ」もいた。責任を社員におっかぶせるような情けないトップ。これも許せない。「無理な売上拡大主義」と「驕り」が企業を自滅させる。分っているがやめられぬ人間の悲しい性(さが)なのかも知れない。

「偽」の反対語は「真」・「信」だ。売上や利益を上げることだけが業績だと誤解しがちだがそうではない。「信用」を築くことこそが最大の業績であることを改めて確認したい。
「偽」の反対語は「信」である。

2.住宅着工件数の急激な減少
「サブプライムローン」(米国の低所得者向けの住宅ローン)問題が世界の経済を震撼させているが日本では「耐震偽装」に端を発した建築基準法の改正がとんでもないことになっている。ご存知のように住宅着工件数の極端な落ち込みである。これが建築業界を直撃している。T図を見ても分るように毎年120万戸前後で推移していたものが今年の7月から急激に落ち込み9月には72万戸と前年の40〜45%も減少している。住宅業界は青息吐息だ。但し今後は回復していくものと予想される。




3.原油・原材料の高騰
今年、最も中小企業を苦しめているのは売上(受注)の減少傾向に歯止めがかからぬところに原油・原料の高騰である。特に年末を控えての原油の高騰だ。ガソリン、軽油、灯油のお世話にならぬ企業は皆無といってもよい。とくに運送業者やハウス栽培農家への影響は計り知れない。ハウス農家はすでに撤退するか、品種替えを検討しているところもある。更に原油の代替エネルギーとしてトウモロコシによるバイオエタノールが脚光を浴び、「大豆」から「トウモロコシ」に転作した農家が米国で急増。その結果大豆の相場が大幅上昇、これに中国の燃料需要増もからみ、大豆の逼迫は極限にある。

大豆消費の90%を輸入に頼っている日本。大豆を原料とする豆腐、納豆、ミソ、醤油業界はこの影響をモロに受ける。この原料高を吸収出来ぬ中小企業は経営が成り立たない。すでに値上げに踏み切った企業もある。来年値上予定の企業もあるが、どちらにしても消費者が受け入れてくれなければ早々に撤退・廃業に追い込まれる。現にすでに500社の豆腐メーカーが廃業している。まさに日本の食卓をゆるがす大事件である。

U図にも示すとおり、昨年(06年)と比較して―
シカゴ大豆は1.8倍、小麦は2.0倍、トウモロコシは1.5倍の相場である。原油の1.4倍を超えている。この傾向は今後も続く。ならば来年は相当引き締めていく必要がある。P/L、B/Sをもう一度じっくり見直そう!

以上

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