No.224
2006.12.25
 

年末二題
〔命〕

今年の世相を一語で表現すれば「命」だという(〔財〕日本漢字能力検定協会)。平成18年という年をこれほど的確に表現した語はないだろう。

新しい命が生まれる一方で、事故や事件に巻き込まれて尊い命が絶たれていく痛ましさが例年になく多かったように思う(2005年の出生数106万人、死亡者数108万人)。
今、日本には約1億2,770万人の命がある。
しかし厚労省によると50年後の2055年には8,000万人台になるという。更にその50年後の2100年頃には6,400万人にまで減るだろうという計算もある。丁度現在の人口の1/2だ。戦後の日本の人口は7,200万人程度だったというから、経済成長に伴い一気に駆け上がり、そして一気に駆け下りる感じだ。

ただ、人口減少は中小企業にとっては痛手である。ヤル気のある若い働き手は大手企業がごっそりもっていってしまい、その確保がますます難しくなることが予想されるからだ。
定年延長、女性の活用など制度面の改革が必要だが、むしろここは労働生産性を高める絶好のチャンスととらえたい。

そのためにはトップは商品・サービス開発(または高付加価値の売れる品を見つけてくる)に力点おき、幹部社員は徹底したムダとりの実行だ。中小企業はムダの温床である。今が体質改善のチャンス。ゴチソーを大人数で分けるのではなく、少人数で一人当たりたくさんいただける企業づくりに取り組もう。その最後のチャンスかも知れない。

〔看板に偽りあり〕

安倍政権の柱とも言うべき税調会長の本間氏が12月22日、就任後僅か2ヶ月で辞任した。竹中さん同様大学教授だが、法人実効税率の引き下げを主張するなど増税よりも企業の活性化に重点をおいた人で、日本経済をあと押してくれる期待感はあったがあえなく沈没した。

確かに「税に対する高い見識と知識」はあったかも知れない。しかし、本人の言っていることとやっていることがまるで逆では話にならぬ。マスコミはその(辞任の)ウラ情報などでかまびすしいが「公務員宿舎の格安家賃は世の中では通用しない」と大ミエを切っておきながら、一方で不適切な形で入居していた(親しい女性と官舎に同居していた)とはあきれるばかりである。「世の中では通用しない」の世の中とは換言すればお客様ということである。

こうした「世の中(お客様)」を裏切る団体や企業が多すぎる。最近の例では数年にわたって粉飾決算を続け株主を裏切る形となったミサワホーム九州しかり、そして損害保険会社の保険料の取りすぎや不払い。契約者の無知?につけ込んだやり方。分かっていながらやったのかどうかは知らぬがとんでもないことをやってくれるものだ。一部の保険会社だとは思うが、不信感はつのるばかりである。サラ金会社も同様である。とうとう業務停止命令をくった信販会社もあいついで出た。

ところがどうだろう。これらの企業の表面上の姿は美しい。どの企業も「お客様第一」をうたっている。しかしその実態は「身内第一」「顧客軽視」である。言葉だけが踊る企業は排除されてしかるべきである。

今年一年間大変お世話になりました。亥年もよろしくお願い致します。(1月18日<木>のTOSCOMへご参加をお待ちしております)。

以上

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