No.196
2004.08.25

【「やればできる」は魔法の合いことば】

 今や、日本全国寝不足状態。熱戦の続いた高校野球の上に、メダルラッシュに湧くアテネオリンピックが重なった。TV中継はアテネとの時差6時間の関係で深夜から未明にかけてが大半である。床に就く前、チョコッと入れたTVのSWが災いのもと。結局、夜が白々と明けるまで付き合うことになる。そして反省。この繰り返しである。反省が全く反省になっていない。ただ毎日後悔しているだけである。

 しかし4年に一度のオリンピックは魅力的である(4年に一度というところがミソなのかもしれないが)。次のオリンピックは北京。時差1時間というから寝不足にならなくてすむかも知れない。

 さて、今月は特別編として、オリンピックと高校野球の二大スポーツの祭典から、選手達をカゲで支えた人達の真実の声を各紙から拾って紹介してみたい。そこには「頑張れ・頑張れ」などという安っぽい言葉はなく、選手を思う温かい愛情と本音の部分がちょっぴりこめられている。

<オリンピックから>

「みずき、間に合わなくてごめんね」
(マラソンで優勝した野口みずき
選手の母親、春子さん)
沿道での応援のあと、地下鉄に乗って
競技場を目指したが夢中で走りすぎ、
酸素吸入を受けるハメに。結局、娘の
ゴールを見ることが出来なかった母親
春子さんの言葉。
「もういい、お父さん静かにして。
 五輪で負けてもウチの家族は幸せ
 なんだから―」

(女子レスリングで銅メダルに終った
 浜口京子選手の母親、和枝さん)
浜口京子選手が、準決勝で敗れたとき
(このとき得点誤表示で一時混乱した)。
その判定に対して、父親が「おかしいじゃあ
ないか、おかしいだろう!」と絶叫し、武装
した警備員に取り囲まれた時の母親の言葉
「日の丸にこだわるからいかんのや。
 世界でトップになれば、国なんて
 関係ない」

(ハンマー投げの室伏選手が悩んでいた
とき、溝口和洋氏が与えたアドバイス)
室伏選手の母親は、父親と離別していたが、
元ルーマニアのやり投げの選手。
記録を出しても「ハーフだから」という声が
耳に入る。自分は日本人なのに―。
やり投げの記録保持者だった溝口和洋氏に
悩みを打ち明けた時のアドバイスである。
室伏選手はこの言葉を胸に世界の頂点を
目指したという。

<高校野球から>

「(バントが)ヒット以上に価値が
 あると褒められても、どちらかの
 打席では強攻させて欲しかった」

(優勝した苫小牧高校の四番打者
 原田君)
20安打を放ち、13得点をあげて優勝した
駒沢苫小牧は打席に立った9人の中で
四番打者の原田君だけがノーヒット。
7回、8回に絶妙の送りバントでチームの
得点に大きく貢献したのだが―。
四番打者としての誇りとカゲの存在に
なってしまった悔しさから出た本音だろう。
「やれば出来るは魔法の合いことば」
(準優勝校の済美高校の学園歌の一節)
済美高校の校歌(学園歌)はユニークだ。
普通、校歌といえば山、川など自然を
たたえるものが多いが、済美の学園歌
にはそうした部分は一切含まれていない。

 光になろう

『陽光(ひかり)の中に眩しい笑顔
今、済美(ここ)にいるから出会えたね
共に学ぼうこれからは
「やれば出来る」は魔法の合いことば
腕をとり 肩を組み

(省略)

明るく勁(つよ)く
「世世その(な)す」ために
ひとり ひとり

(省略)

世界に充(み)ちる光になろう
世界に燦(きら)めく光になろう』

監督に恵まれたこともあるが「やれば出来る!」。
この一節が選手達を支えてきた。

以  上

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