| No.189 |
| 2004.1.25 |
今月の言葉(新春特別編) 〔2004年の経営〕 1月20日、政府は現在の景気を「設備投資と輸出に支えられ、着実に回復している」と発表した。「景気回復宣言」である。景気を引っ張る肝心の個人消費は相変わらず低迷し、失業率も5%台半ばにはりついたままではあるが、欧州、中国向けの輸出は絶好調であり、下請中小企業は息を吹き返している。 また、昨年(03/1〜12)の企業倒産は不況型倒産の構成比が76.8%と過去最高ではあるが全体的には16,255件と前年比14.8%減となっている。 景気回復とはいうものの多くの中小企業は前年比90%前後の売上である。その中で血のにじむようなコストダウンを図りながら必死で頑張っている。 しかしバブル崩壊後12年(干支も一回りした)。このままではじり貧だ。いつまでも縮こまっているわけにはいくまい。 前向きな中小企業は自力で閉塞感を打ち破り、一歩前へ出ようとしている。その具体的な動きがはじまっている。今年のキーワードは「一歩前へ」だ。あるいは「もう一歩踏み込め」である。
いくつか事例を紹介しよう。 (戦略)次の世代のために新しい戦略を打ち出す企業。 顧客により近く・首都圏に新工場を建設しはじめたA社。自社の強味を徹底的に分析し次代の経営の柱に育てるべく動き出したB社。売上高の25%を占める主力商品を更に太く成長させる戦略をとりながら、その関連分野にも力を入れ始めたC社。従来の幹部、社員教育を見直し、本当に勉強したいという意欲のある者のみに絞った「この指とまれ方式」の英才教育を検討し始めたD社。 一歩前へ出ることはリスクを伴うが、機会(チャンス)を掴むことでもある。 (顧客対応)もう一歩踏み込んだ顧客対応を展開する企業 @
お客様をお見送りするとき、お客様の姿がみえなくなるまで最敬礼して角送りを
ウエイトレスがみそ汁をこぼした! 新年早々、あるホテルを利用した時のこと。 お客様の心が分らない社員! 明日は朝からある企業の幹部教育の仕事が入っている。みそ汁のしみをつけたまま臭いをプンプンさせて訪問するわけにはいかないではないか。今度は小生が必死になった。「今すぐクリーニングに出して明日の朝8時までに出来ないだろうか。」もう哀願調である。「今から(19時30分頃)ではどうしても明日の夕方4時頃になりますネ」と店長。どんなに頑張ってもムリだと言う。 仕方なく、フロントにも掛け合ってみたが「クリーニングは外注しておりまして今からでは、やはり明日の夕方になります。」とニベもない返事。こうなれば、仕方ない。タウンページを一冊借りて部屋へ持ち込み、クリーニング屋に片っ端から電話をかけまくった。 何とかしたいという執念の勝ち! 10件ほどかけてみたがどこも「今からでは―。」という返事。しかし神様はいるものだ。最後の1件で「お困りのようですので、何とかしましょう」と言ってくれた。聞けばホテルから12kmも離れているという。しばらくして(21時頃)店主とおぼしき男性がドアをノックして入ってきた。「明日の朝8時」と約束したところ、翌朝7時50分に部屋まで新品同様にして届けてくれた。ありがたい。助かった!思わずその店主の手を両手でにぎりしめたい気持ちであった。 しかしこのホテルはどうしてそこまでやってくれなかったのだろう。やれば出来る筈である(現に出来た)。表面的な処理ですまそうとするお役所的な対応に腹が立った。なんでもう1歩踏み込んだ対応が出来ないのか。 クレームの時こそ、企業の本質がみえる。表面的に処理するか、もう一歩踏み込むか。全てにおいて、ここが今問われているのだと思う。 以 上 |