No.188
2003.12.25

今月の言葉(再び特別編)

〔チラシ広告を分析すれば…〕

ウオルマートとチラシ広告

世界最大の小売業・ウオルマートストアーズ(売上高29兆円)が日本の西友を傘下に収めて1年がたつ。

ウオルマートと言えばチラシを打たず、その分のコストを顧客に還元するなど、EDLP(Every Day LowPrice(毎日が安売り)戦略で有名だ。

逆に日本のスーパーマーケットはどちらかというとチラシ戦略が中心だ(大手スーパーの86%が毎週チラシ広告を入れている=総務省調べ)。如何に効果的なチラシを企画し、消費者に訴えていくか。チラシひとつで売上が大きく左右される業界だ。

その逆ばりを行こうとするウオルマート戦略が日本に通用するかどうか関心が持たれていたが、今秋、ついにチラシ攻勢に方針転換したという。ウオルマートの考え方が浸透するにはまだまだ時間がかかりそうである。

河北新聞のチラシ広告

ところで毎日のように新聞にドサッとはさみ込まれてくるそのチラシだが、どのような業界がどのような打ち方をしているのだろうか。今年の1月〜3月の3ヶ月間に亘って調べた結果が手元にあるので紹介したい。

調査は東北を代表する河北新聞(朝刊・仙台版)にはさみ込まれたチラシを毎日業界別に集計まとめたものである。小売業、サービス業などでチラシ広告を打たれている企業は参考にして頂ければ幸いである。

1日平均12.2枚のチラシ広告

3ヶ月のチラシ総枚数は1,077枚である。内訳は1月414枚(うち元旦だけで55枚)、2月298枚、3月365枚。3ヶ月通しての1日当りの平均枚数は12.7枚。但し元旦の55枚を除けば12.2枚/日となる。最も少なかったのは2月3日(月)と2月12日(水)の3枚。最も多かったのは元旦を除けば3月15日(土)の33枚である。

曜日別ではやはり週末の土曜日

曜日別でみた1日当りの平均枚数は〔図−1〕の通りである。土曜日が17.5枚と最も多く、ついで金曜日の16.2枚である。最も少なかったのは火曜日の8.6枚。頂度2倍の開きがあるが、大体予想通りである。

〔図―1〕曜日別1日当り平均チラシ枚数


業界別では住宅関連業がダントツ

チラシを業界別に分類してみたのが〔図―2〕である。住宅関連が最も多く、全体の18.6%を占める。ついで服飾関係(12.5%)、スーパー(8.9%)、生活用品(8.4%)と続く。

住宅、服飾、スーパー等のチラシ依存度の大きさがよく分る。1〜3月というシーズン性もあり、意外と家電が少なく、服飾関係のウエイトが大きいのが特徴だ。

  業界 枚数
1 住宅 200 18.6
2 服飾 135 12.5
3 スーパー 96 8.9
4 生活用品 90 8.4
5 娯楽用品 68 6.3
6 車関係 64 5.9
7 教育 61 5.7
8 家電 57 5.3
9 飲食 57 5.3
10 保険・医療 42 3.9
11 その他 207 19.2
1,077 100

   〔図―2〕業界別チラシのシェア               (円グラフのデータ)


曜日別・業界別特性

10の業界を曜日別に見てみると大きくは@週末型、A週末週初型、B平日(中心)型、C分散型の4つに区分できる。


@ 週末型    … 主に金・土に集中している業界(図―3を参照)
            〔住宅〕・〔スーパー〕・〔車関係〕・〔服飾〕・〔家電〕

A 週末・週初型 … 主に水・木・金を底にして週末・週初(日・月・火)に高くなる業界
            〔教育関連〕

B 平日(中心)型 … 主に、火・水・木に集中している業界
             〔生活関連〕〔飲食〕

C 分散型     … 曜日にそれほど関係ない業界
             〔保険・医療関係〕


〔図―3〕週末型の代表業界


土曜日と火曜日の業界構成

最も枚数の多い土曜日の業界構成は〔図4−1〕のようになっている。住宅が他を圧倒し全体の枚数を引き上げている。

住宅

(29.5)

服飾

(10.1)

スーパー

(7.9)

生活

(7.9)

(7.5)

その他

(37.1)

〔図4−1〕土曜日の業界構成

最も枚数の少ない火曜日の業界構成は〔図4−2〕の通りである。各業界がほぼ横並び状態である。

生活

(11.6)

服飾

(11.6)

教育

(10.5)

飲食

(9.5)

スーパー

(8.4)

住宅

(6.3)

その他

(42.1)

〔図4−2〕火曜日の業界構成

以上様々な角度からチラシをみてきたがあくまでも冬期(1〜3月)のものである。

もし曜日にこだわらず(他のチラシに埋もれることを避けたいとするなら)、やはり月・火・水あたりだが、もう少し具体的にみれば1月なら第5週の平日、2月なら第1か第2週の平日あたりがおすすめである。



今年も大変お世話になりました。2004年が輝かしい年になりますよう心よりお祈り申し上げます。

以  上

HOME BACK