〔相手の立場〕 2003.8.25NO.184日本のODAにおける援助総額は153億2300万ドル(1999年)にものぼる。日本は過去9年間に連続で最大の供与国になっている。しかしその援助が本当に相手国の発展に貢献しているのか疑問視されている。 カンボジアで子供の教育に携わっている栗本英世氏は次のように言う。 人々の慈悲の心が最後にはロゥイの命を奪ってしまう。「相手の立場に立って考える援助や相手の目線で見る援助はやめて欲しい」と訴える。相手の立場とは言うが、結局我々の立場で「これがあれば幸せだろう」と勝手に決め付けている――と。 相手の立場に立つことの難しさ、援助の難しさを痛感する。これは結局、企業経営にもそっくりあてはまる話しである。 ―
幹部に訴える(135)
〔1〕「聴く力」の重要性の認識と ――という前提に立つということである。 次に「答えは相手が持っている」だが、相手の話しに対して否定したり、自分の判断を押しつけたりしない。また「こうしたら良い」「あーしたら良い」というアドバイスもしない。ひたすら相手の奥底にもっている答えを引き出す、あるいは自覚させることである。 人間は他人から指摘(注意)されたり、うながされるよりも、自分のみつけた答えで行動を起こす。従って時間はかかるが、静かな環境の中で、感情的にならずじっくりと話し合う場が必要になる。 話は元に戻るが「聴く」という行為をもう少し具体的に説明すれば @「多値的な考え方」に立ち、
Aの「受容と理解の態度」とは相手の考え方や行動を責めて改めさせようとしたり、ムリして慰めてあげよう、あるいは励ましてあげようとする『操作するアプローチ』をとるのではなく、相手の言葉の中にこもっている意味を受けとめていこうとする態度である。 Bの「言葉の技術」は「あいづち・くりかえし・感情の明確化」の三つだ。あいづちは「うんうん」「はい」「なるほど」など単純にそのまま受けとめるやり方。くりかえしは文字通り相手の話しの内容をそのまま繰り返すやり方。「仕事が面白くない」に対して「仕事が面白くないのだネ」と応じるやり方。「それはお前の努力が足らないからだ」などとお説教じみたことは言わない。最後の感情の明確化だが一番難しい。相手の言葉の中にこもっている感情をこちらの言葉でハッキリ表現してみるような応答のやり方。中々正確に表現することは難しい。下手をするとこちら側の眼でゆがめたり相手の感情を拡大する危険性があるので要注意だ。 「しかるべきところに訴えたい」に対して「訴えるなら訴えてみろ!」ではなく、「なるほど、本当にあなたは今、どうしてよいか分からん、無茶苦茶に腹が立っているわけですネ」と応じるやり方である。相手が思わず「そうなんですよ!」と応じてくれば相手の感情をこちらの言葉で明確化したことになる。 以上 |