今月の言葉
〔マニフェスト〕
2003.7.25
NO.183
マニフェスト・・・・・・最近、政治の世界で良く聞かれる言葉だ。
その意味は「宣言書」あるいは「声明文」。
何のことはない「公約」のことだが、従来の公約があまりにも抽象的で言いっ放しであったところから、イギリスの政界で盛んに使われている言葉を引っぱってきたらしい。全国の意欲ある若手知事クラスが先導して唱えている。
本来「公約」とは「何を」「いつまでに」「どうする」かを明確に示すものである。公約が具体的であるなら言葉はマニフェストでも何でもかまわない。
知事の汚職問題で大もめにもめた徳島県でこの6月全国最年少の知事が誕生した。
初当選した飯泉知事が県議会で約束したことはまさに本来の公約=マニフェストと言えるだろう。
以下にそのいくつかを紹介してみる。
1. 汚職問題防止策は9月議会までまとめる。
2. 少人数学級は来年度から拡大する。
3. 南海地震に備え防災局を9月1日に設置し知事直轄の専門組織を来年4月につくる。そして、新行動計画を本年度末までに作成する。
実に明解である。企業にとっては当り前(でない企業もあるが)のことであるが、この世界では新鮮にさえうつる。
知事方針を受けて、これらを具体化する県職員にとっては、期限が公開されることで厳しい一面、責任感も増し、やりがいも生まれることだろう。
あとは約束どおり実行されるかどうかだ―
蛇足ながら「マニフェスト」にはもうひとつある。国際規格である環境マネジメントシステム(ISO14001)を認証取得された企業ならお分りと思うが、廃棄物対策の中に「マニフェスト」がでてくる。こちらは「積荷目録」のことである。
我々日本人は同じ発音をするが、前者は「manifesto=マニフェストゥ」後者は「manifest=マニフェスト」である。
−幹部に訴える(134)−
− 部下指導(40)−
[面接技法―カウンセリング]
最近、自分の気持ちをどこへどうぶつけてよいか分らぬコミュニケーション欠乏人間が増えている。特に携帯電話の登場によって真の人付き合いが希薄になり、機械を介してのコミュニケーションで何でもこと足れりとする風潮がある。
先日もJR山手線の車内で前の席に坐っている7人の乗客のうち5人が無表情にケータイとにらめっこしていた。何とも異様な光景である。小学生から大人までケータイ、ケータイである。確かに便利だが不気味でもある。
犯罪の低年齢化が問題になっている。学校もしかりである。かつては(10数年前は)高等学校が荒れていたが今や中学校から小学校へとシフトしつつあり、小学校でも授業が成り立たないクラスが全国に数多くあると聞く。
先日の種元俊ちゃん(4才)事件の犯人は中学一年生になったばかりの12才の少年であった。1997年の酒鬼薔薇事件の犯人は14才の少年であった。
問題行動を起こす子供達は「普段大人しいが精神的に幼稚で、何か気に入らぬことがあると奇声を発したりかんしゃく癇癪を起こす」あるいは「動物をぎゃくたい虐待する」という共通行動が兆候としてみられる。
問題の一つはその兆候を両親や周囲の人々が放置していることである。
先日の朝日新聞にこんな投書が載っていた。投書の主は埼玉県熊谷市の39才の主婦。今年中学へ入ったばかりの次男が入学するや否やストレスの塊(かたまり)と化し、「ウザイ!」「ムカツク!」と母親にあたってくる。物にあたり、兄弟げんかをふっかける。何とか受けとめてあげなくてはと思いつつも、つい怒らずにはいられない。怒れば更にエスカレートする。
そんな時、家庭訪問があった。子供を前にして先生に「この子には悩みもストレスも一杯あるらしい。親もどう受けとめたらいいか分らない」と訴えた。その時担任の先生はきっぱりと言ってくれた。「君が悩んでいるのはよく分っているから。いっぱい悩むかも知れないけれども今の君を変える必要はないんだよ」と。
家庭訪問の後、次男はウソのように落ち着いているという。
この担任はまさに名カウンセラーというべきだろう。
では企業の場合はどうなのだろう。「ウザイ」「ムカツク」などという社員はいないと思うが、心の病いを持っている社員は山ほどいる(次月へ)。
以上
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